もはや、InstagramはプライベートなSNSではありません。企業の「素顔」を伝え、未来の仲間と出会うための強力な採用ツールです。今回は、ファッション業界を牽引する企業の事例から、成功の秘訣を解き明かします。
なぜ今、採用にInstagramなのか?
求職者、特に若年層の情報収集の主戦場は、企業の公式サイトからSNSへと移行しています。中でもInstagramは、その視覚的な魅力と拡散力で、採用活動において無視できないプラットフォームとなりました。
特筆すべきは、企業の「リアルな雰囲気」を求めてアカウントを訪れるユーザーが多い点です。加工された広告ではなく、社員の表情やオフィスの日常といった「生の情報」こそが、求職者の心をつかみ、入社後のミスマッチを防ぐ鍵となります。
成功事例 – 株式会社ベイクルーズの採用戦略
JOURNAL STANDARDやIÉNAなど、数々の人気ブランドを展開する株式会社ベイクルーズ。ファッションやライフスタイルを提案する同社ならではの、センスが光る採用Instagramは、多くの求職者を惹きつけています。
ベイクルーズ流・採用広報の3つのポイント
販売員から本社スタッフ、役員まで、様々な職種の社員を「#ベイクルーズのひと」というハッシュタグで紹介。仕事への想いやキャリアパスを語ることで、求職者は多様なロールモデルを見つけ、自身の将来像を具体的に描くことができます。
投稿される写真や動画は、ファッション企業ならではの高いクオリティ。単なる会社紹介に留まらず、ライフスタイル提案型のコンテンツとして楽しめるものになっています。これにより「この会社で働くこと」自体が、憧れの対象となります。
採用イベントの告知、エントリー方法、選考スケジュールまで、採用に関するあらゆる情報をInstagram上で発信。求職者は他のサイトに移動することなく、必要な情報を得ることができます。プロフィール欄のリンクから直接エントリーできる導線設計も秀逸です。
結論 – Instagram採用を成功させる道筋
これからの採用活動は、一方的な情報発信ではなく、候補者との対話を通じて信頼を築く「関係構築」が中心となります。
求職者、特に若年層はSNSで「リアルな情報」を求めている。企業の公式発表よりも、社員の日常や生の声を信頼する傾向が強い。
多くの企業がInstagramの活用法を掴めず、当たり障りのない広告のような投稿に終始。結果、誰の心にも響かず、採用に繋がらない。
ベイクルーズの事例のように、①自社が求める人物像を明確にし、②その人に響く「ブランドの世界観」を設計し、③社員を主役にした「多様な働き方」のコンテンツを、④採用情報を網羅しながら継続的に発信すること。これこそが、Instagramを採用の最強ツールに変えるための確実な方法です。