「Indeedで応募は来るけど、面接まで繋がらない…」
「応募者と連絡が取れないまま、いつの間にか選考辞退に…」
Indeedは多くの求職者が利用する強力な求人プラットフォームですが、単に応募数を増やすだけでは採用成功には繋がりません。応募獲得後の「歩留まり率」、つまり各選考工程での通過率が低いと、せっかくの応募が無駄になってしまいます。
本記事では、Indeedにおける求人表示から採用に至るまでの各工程の目安となるコンバージョン率(歩留まり率)を客観的な調査データに基づいて分析します。そして、「応募者が離脱する問題点」を特定し、その原因と対策、特に迅速な連絡や内容の最適化など、応募者を「有効な状態」にするための具体的な改善策を徹底解説します。
Indeed採用ファネルとは?各工程の目安と問題点
Indeed採用ファネルとは、Indeed上での求人表示から採用に至るまでの各ステップを「漏斗(ファネル)」に見立て、それぞれの段階でどれだけの求職者が次のステップに進むかを示す概念です。各工程のコンバージョン率(歩留まり率)を把握することで、どこに改善の余地があるのかを特定できます。
採用ファネルの各段階で求職者が離脱する割合が高ければ高いほど、最終的な採用コストは膨らみ、採用活動の効率は低下します。
Indeed採用ファネルのコンバージョン率データ
Indeedや各求人代理店が公表しているデータ、および一般的な市場の傾向に基づくと、各工程の目安となるコンバージョン率(歩留まり率)は以下の通りです。これらの数値は、自社の運用状況を評価する際の参考にしてください。
工程 | コンバージョン率の目安 | 主な改善ポイント |
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表示 → クリック(CTR) | 5%~8% |
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クリック → 応募開始 | 2%~3% |
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応募開始 → 応募完了 | 70%~80% |
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応募完了 → 連絡取得 | 約70%前後 |
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連絡取得 → 面接実施 | 約60%~70% |
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面接実施 → 内定承諾 | 約50%~90% |
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内定承諾 → 入社 | 約90%以上 |
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※出典:Indeed公式情報、各求人代理店・HRコンサルティング企業の公開データ、自社集計データなど、複数の情報源に基づく目安値です。職種や業界、企業規模、市況により大きく変動します。
問題となる工程:応募者が離脱する要因
上記のデータを見ると、応募開始から面接実施までのフェーズで、特に求職者の離脱が多いことが分かります。ここでは、各段階で応募者がなぜ離脱してしまうのか、その主な要因を深掘りします。
主な離脱要因と求職者の本音
これらの問題は、企業が応募者を「獲得した」ことに満足し、その後の「フォロー」が手薄になることで発生しがちです。特に求職者が複数の選択肢を持つ現代において、企業側の「怠慢」や「配慮不足」は、致命的な離脱に繋がります。
※4:Indeed「採用担当者の業務実態」に関する調査(2021年)など、Indeedが公表する調査データに基づく記述。
応募獲得後を「有効化」する改善戦略
応募者を獲得するだけでなく、確実に面接、そして採用へと繋げるためには、各工程での離脱を防ぐ戦略的な対応が不可欠です。
実践すべき改善策と注意事項
これらの改善策は、求職者に対する「おもてなし」の心に通じます。応募者一人ひとりを大切にする姿勢が、歩留まり率の向上、ひいては採用成功へと導くでしょう。
まとめ:歩留まり改善が採用成功の鍵
Indeedでの応募数に一喜一憂するだけでなく、その後の採用プロセスにおける「歩留まり率」に目を向けることが、現代の採用活動においては極めて重要です。各工程の目安となるコンバージョン率を把握し、自社の課題がどこにあるのかを特定しましょう。
特に、応募から面接実施に至るまでの「連絡のスピードと質」「面接調整の負担軽減」「面接での求職者体験」は、応募者の離脱を防ぐための重要な改善ポイントです。これらを徹底することで、せっかく獲得した応募者を「有効な候補者」へと転換させ、採用成功へと導くことができるでしょう。
「採りたい」という企業側の熱意を、求職者が「選ばれる」という体験を通じて実感できるような採用プロセスを構築することが、Indeedを最大限に活用し、採用競争を勝ち抜くための鍵となります。