「Indeedに求人を出しているのに、応募が来ない、上位に表示されない…」その原因は、求人票の内容だけでなく「応募後の対応」にあるかもしれません。Indeedは、ただの掲示板ではなく、応募者の体験を重視する賢いプラットフォームなのです。
Indeedの評価基準 – なぜ「応募者対応」が重要なのか?
Indeedの使命は「We Help People Get Jobs」。求職者が良い仕事を見つけ、スムーズな応募体験を得ることを最優先しています。そのため、求職者に不利益を与える企業、つまり「応募しても返信がない」企業は、アルゴリズムによって評価を下げられてしまいます。
Indeedが「適切な企業」かどうかを判断している、応募者対応に関する主なシグナルは以下の通りです。
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返信率と返信速度
応募に対して、どれだけ早く、どれだけの割合で返信しているか。特に「レスポンシブ採用企業」ラベルは、迅速な対応の証として求職者にアピールできます。 -
アカウントの活動状況
定期的にログインし、応募者の選考状況(書類選考中、面接へ、不採用など)をきちんと更新しているか。管理されているアカウントは信頼性が高いと見なされます。 -
求職者からのフィードバック
応募者が「この企業からは返信がなかった」とIndeedにフィードバックすると、その企業の評価に直接影響します。
つまり、「求人を出しっぱなしにする」ことは、自社の求人の表示順位を下げ、採用機会を失うことに直結するのです。
応募者放置をなくす!高速レスポンス改善フロー
「重要性はわかったが、人手が足りない…」という声も聞かれます。しかし、以下のフローとツール活用を実践すれば、無理なく、抜け漏れなく応募者対応を改善できます。
Step 1: 応募受付を「自動化」し、機会損失を防ぐ
応募への最初の対応は、速さが命です。手動での対応には限界があるため、テクノロジーを活用して省人化しましょう。
具体的なアクション:自動返信機能の徹底活用
Indeedの管理画面には、応募者に対して自動で受付完了メールを送信する機能があります。これを必ず有効化してください。これにより、応募者は「確かに応募が届いた」と安心でき、企業は一次対応を自動化できます。ATS(採用管理システム)を導入している場合も同様の機能があります。
Step 2: 「24時間以内」の次のアクションをルール化する
自動返信で安心してもらった後、人の手による次のアクション(書類選考など)に移ります。ここでの遅延を防ぐために、明確なルールを設けましょう。
具体的なアクション:担当者への即時通知とテンプレート活用
応募があった際、担当者のメールやビジネスチャットに即時通知が飛ぶよう設定します。通知を受け取った担当者は、内容を確認し、24営業時間以内にIndeed上でステータスを「確認済み」に変更します。もし次の連絡に時間がかかる場合は、あらかじめ用意したテンプレートメールで「書類選考には約3営業日いただきます」といった具体的な見通しを伝えましょう。
改めてのご連絡失礼いたします。株式会社〇〇の〇〇です。この度は、多数の企業の中から弊社にご応募いただき、誠にありがとうございます。ただいま、お送りいただいた応募内容を基に選考を進めております。結果につきましては、3営業日以内を目処にご連絡いたしますので、今しばらくお待ちください。
Step 3: 「定時チェック」で対応漏れをゼロにする
ルールを作っても、多忙な業務の中で漏れは発生します。それを防ぐのが「確認作業の習慣化」です。
具体的なアクション:フィルター活用と定時リマインド
・毎日の確認作業:毎日決まった時間(例:午後5時)に、Indeedの管理画面で「ステータス:新規応募」で絞り込み、件数がゼロになっていることを確認します。
・週次の棚卸し:毎週金曜の午後など、週に一度「応募日から5日以上経過」かつ「ステータスが“確認済み”のまま」といった条件で応募者を抽出し、選考が停滞していないかを確認します。
カレンダーに「17:00 Indeed応募者チェック」といった定期的な予定をリマインダー付きで登録し、作業を習慣化しましょう。
Step 4: 「不採用通知」の一括処理で工数を削減する
心理的にも時間的にも負担が大きい不採用連絡こそ、システム化すべきです。
具体的なアクション:テンプレートと一括送信機能の活用
丁寧かつ誠実な不採用通知のテンプレートを複数パターン用意しておきます。選考の結果、不採用となった応募者には、Indeedの管理画面上でチェックを入れて複数名を選択し、用意したテンプレートを使って一括で通知を送信します。これにより、一人ひとりへの対応工数を大幅に削減しつつ、「サイレントお祈り」という最悪の事態を確実に防げます。
結論 – Indeed攻略は「応募者への誠実さ」と「仕組み化」から
Indeedでの採用成功は、単なる広告運用ではなく、応募者一人ひとりとのコミュニケーションの質にかかっています。
多くの企業が「求人を掲載すれば応募が来る」と考え、応募後の対応を軽視。結果として応募者を放置し、機会損失と評判悪化を招いている。
Indeedのアルゴリズムは、応募者を放置する「不誠実な」企業を能動的に検知し、評価を下げる。これにより、求人の表示機会が減少し、採用コストが増大する。
応募者対応を「仕組み」で解決すること。具体的には、①自動返信による一次対応の省人化、②24時間以内のアクションルール、③フィルターを使った定時チェックの習慣化、④一括処理による不採用連絡の効率化、という4つのフローを構築する。この誠実な姿勢と効率的な仕組みこそが、Indeedでの評価を高め、採用成功へと繋がる最も確実な道筋です。